落差 約15M+10M+30M
A:砂防ダム上流の一番上の滝。 落差は2段で約10M。 |
この滝に関しては麓の住民に聞いても誰一人存在を知らず、わしも以前 散策に向かったんだが、沢の流れが途絶えるところまで確認して諦めてしまった過去があったりするのだ。てっきり砂防ダムかなにかの開発で消滅してしまったものだと思っていたからな。
だが図書館で発見した「ちょっとそこの山まで」なる かなりマニアックな部類の資料によると 「布滝」はどうやらわしの想像以上に標高の高い位置にあることが判明・・・ついでに美東町の観光課にメールで問い合わせたところ 社会教育課の職員の方から「実在する」旨の回答をもらったんで さっそく再度の調査を試みることに。
美東町の道の駅のある国道490号を小郡方面に進み、435号との交差点を通り過ぎてしばらくすると「長田」という集落に着く。国道を南下して左手に見えるラクダの瘤のような山が江嶺山だ。
長田のバス停のある「内海商店」の丁字路から川を渡り、正面で左、そしてすぐ右折。
郷川に沿って庚申さまを見送り江嶺山を目指すと 猪避けのゲートに閉ざされた江嶺山の林道に到着。
この林道(林道・江嶺小倉線)は舗装されているんでゲートを開ければ自動車で侵入可能なんだが、わしが前回来た時は倒木やガレが転がっていたんで 念のために歩いて侵入。(実際は倒木などはきれいに除去されていたんで 車で進入しても良かったんだがな・・・)
杉の植林地帯の中に沢が流れていて わしはてっきりこの沢の上流に滝があるものだと信じていたんだが、この沢は途中で消滅してしまう。
で、林道をどんどん登っていき、未舗装の分岐点まで進むと別の沢が右手に流れているんだが 滝はこの下流の谷の底にある。林道は道幅が細くて車を停めるスペースなどないんだが、分岐点ならば数台の駐車が可能なんで ココに車を置いて200Mほど下っていくのが正解。
沢を超える小さい橋から下に降りるとAの5~6Mクラスの巨大な岩の上を2条に流れる滝とご対面。この滝は2段になっているんだが滝つぼは無く、水の流れはそのまま砂防ダムの上に堆積したガレのなかに吸い込まれてしまう。
B:砂防ダムより下流の2段目の滝。 もしかしたら「小倉の滝」としては一番上の滝になるのかも。 |
メインとなる3段目の滝。 判りにくいが結構な落差があるぞ。 |
どうやって下に降りるのか判らなかった一番下の滝を上から見たところ。 確かに30Mくらいあるかも・・・ |
道は歩かないと消滅するとは言うが 江嶺山は展望もあまり良くないからハイカーにも人気が無いし、たまに来る人がいても林道からこの滝は見えないから この滝も人に気付かれることもなくひっそりと埋もれていく運命にあるのかもしれないな・・・
この滝は観光化するにはちょっと条件が良くないんだろうけど、由来とか伝説とかは無いのかしら・・・?
確かに回りにはそれらしい観音様とか不動様も見受けられなかったし、なにか謂れがあるとすれば 下の集落にあった庚申さまとの絡みくらいしか思いつかないんだが、少なくとも形は鯨ヶ岳の「美東大滝」より全然見栄えがいいし、山口の「鼓の滝」や「錦鶏の滝」とまではいかないまでも 結構いい雰囲気なんで、無理なくアプローチが出来るくらいに ちょっとだけ人の手が加わると有難いんだけどな。
(あとで調べたところによると この滝がマイナーなわけは 「方向が悪く、わざと隠されている」・・・と、いう理由もあるみたいだな・・・)
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【追加情報 (H18.02.28)】
とある情報筋から 「最近になって地元の人によって滝に向かう遊歩道が整備され 分岐点に案内板が設置されたらしい」という情報を聞きつけたんで さっそく拝みに行ってきたぞ。
これが分岐点に新たに設置された案内板。この遊歩道はおそらくはかつての林業作業用の道だとは思うが、きれいに藪が伐採されていて非常に歩きやすい。
この滝にアクセスする上で一番の難関は 「どうやって江嶺山の登山道の入り口まで行くか」だと思う。逆に言うと登山道入り口さえ判れば 後は滝までは比較的ラクにたどり着けるようになったんではないかな?
コンクリ製の舗装道路で落ち葉も適当に落ちているが 落石などが無いんで車幅の狭い普通車程度ならば走行もラクラク可能。
ただし かなり確率は低いと思うが 対向車が来たらどうしようもない細い道だし、他に先客がいたら車の駐車場所も無いと思われるんで 不安な方は猪よけのゲート付近に車を停めて ここまで歩いてきたほうが無難かもしれないな。
この遊歩道を7~8分ほどテクテクと進んでいけば、前回わしの見ることの出来なかった「小倉の滝」の最下段を見ることが出来るのだっ!
で、これがこの「布滝」のメインとなる 一番下の流れだ。
遊歩道は日が差し込まないんで少し暗かったんだが 滝周辺は周囲は綺麗に伐採されて開けた明るい空間になっている。
落差30M。「布滝」という名前どおり 白糸を垂らしたような綺麗な斜滝で なかなかの一品じゃ。
雰囲気は山口市の「錦鶏の滝」(雄滝)に良く似ているかな?久しぶりに県内の滝を見て唸ってしまったんだが、 滝にめぼしいものが無い山口県内にあって これほどの規模の滝が開発もされずに今まで余り人目に知られて来なかったことが不思議でしょうがないな。
それほどのマニアでもなければ 普通の滝見であれば この最下段の滝だけで十分だと思う。
もし上の段の滝を見ようとするならば ここからどういうルートを登ってアクセスすればよいのか良くわからないが、やっぱり前回のレポのように車で滝の上部まで近づいてアプローチするのが確実ではなかろうか?
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