落差 下の滝10M 上の滝10M
滝の上観音堂 |
この滝はいつも情報を頂いているA子さんより存在を教えてもらったんだが、地元の人も余り知らない場所にあって 探すのに相当苦労させられたぞ。
豊田中心部から豊北町に向う国道435号沿い、殿居地区の小学校の横道を開作川に沿って北上して行くと地震計測所のあるダムにぶつかるんだが・・・そこまで行ったら行き過ぎじゃ。
この「滝の上観音」は集落の3名の方が氏子らしいが この周辺には確かに3軒くらいしか家が無い。その氏子のなかの一人のおばあさんの家の裏山に滝はひっそりと流れ落ちている。
これがその登山道の入り口。 すこぶる判りにくいから注意しないと見落とす可能性が高いぞ。
この道は鹿よけのトタンを乗り越えて進む形になるんで できれば家の方に挨拶をして入っていったほうが良いかと思われるぞ。(ちなみに わしが訪れたときは おばあさんに「滝のことを誰から聞いちゃったかね!?」と驚かれてしまったが・・・まあ そりゃそうだろうな。
登山道(と、いうか ケモノミチ・・・)を少し進むと 最近 氏子によって建てられた新しげな祠が祀られている。これが「滝の上観音」で、中を覗けば素朴な観音様が数体 祀られていたぞ。
氏子のおばあさんの話によると、何でも昔は山の頂上に小さい祠があったらしいが 過疎化でお参りする人も減ったし 氏子の高齢化で登るのも大変になったんで 数年前にこの位置に移動されたんだそうな。
13年に一度ご開帳があるとか、毎年7月にお祭りがあるらしい、ということも伺ったが、どのくらいの規模で行われる催しなのかはイマイチ不明じゃ。
下の滝 |
上の滝 |
今の時期(8月)は水量が少ないから迫力はイマイチだが、なかなか趣きがあって面白い滝だと思うぞ。
こういう信仰が今でも集落の人によって脈々と受け継がれているのは非常に興味深いんだが 氏子の方もみな高齢で 集落自体が忘れ去られたような感じの場所なんで 将来的に世話人がいなくなると 訪れる人もいなくなり道も荒れてしまう可能性が高いだろうな・・・。
この「滝の上観音」は、確か豊田町教育委員会発行の小冊子にも載っていたような記憶があるんだが、豊田町も下関の一部となってしまったし、行政的には下関の文化財は関門エリアに重点を置いて保護していくだろう。そういう意味では非常にレアな存在だと思うのだが こういう素朴な文化もなんとか後世に残す努力をしてもらいたいものよのぅ・・・
※掲載当時の原文は「滝の下観音の滝」でしたが、一番最初に掲載した写真を見ると明らかに「滝の上観音堂」と書かれているので ココでは名称を「滝の上観音の滝」としています。
ただ 原文では頑なに「滝の下」と書いているんで もしかしたら正式名称はやっぱり「滝の下観音」かもしれません。
お堂は過去に位置を上から下に移動しているし 現在の場所が上の滝と下の滝の間にあるような記述だし この滝の調査の際に豊田町の観光小冊子で下調べをしていた記憶があるが 今となっては「滝の上」と「滝の下」どちらが正解なのか 何とも言えないので もし「滝の下観音」だったらゴメンナサイ(*´Д`*)。
それにしても この記事を書いたのがもう10年くらい前になるんだけど 氏子のおばあさんはまだご健在なのかしら・・・?
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【追記:2021/4/15】
本日 豊田町の総合庁舎に出向いて教育委員会発行の小冊子についていろいろお伺いしたところ、件の滝は「滝の上観音」で間違いないことを確認しました。
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