さて、盆休みが終わってから激務が続いて そろそろストレスもピークに達しようかという9月第一日曜。
さすがにもう海や川で遊ぶような気候じゃないし、かといって山歩きをするほど涼しいわけでもなし、連休じゃないからキャンプもできないとなると ストレス発散のためには何が出来るのだろうか・・・?
と、しばし考えて やはり手軽にストレスを発散できる場所といえば温泉・・・それもサウナ付がベストなんだが、萩から日帰り圏内で行けるような入浴スポットも正直 行き飽きた感もあるし・・・
(。゚ω゚) ハッ!
そういえばしばらく石風呂に行ってなかった、ということを思いついたんで 一人でノコノコと防府市の阿弥陀寺まで出向いてきたぞッ!(ちなみにTARO先生は夏風邪でダウンしていたらしい・・・)
・・・と、いうわけでコチラが阿弥陀寺。
東大寺の大勧進職・重源によって東大寺の周防別所として建てられた寺院で ここにある石風呂は鎌倉時代、源平合戦によって消失した東大寺の再建のために雇われた木材労働者の福利厚生のために造られたもので文化財となっている。
正直、重源という人物は「鎌倉時代に暗躍した木材ブローカー」という認識しかなかったんだが いちおうは偉いお坊さんだったんだな・・・(´ー`)
もうひとつ それより後代に造られた石風呂があって そちらは現役で使われているわけだが、毎月第一日曜日に焚かれて一般の入山者も薪代(300円)を収めれば入浴できるのじゃ!
この石風呂については過去に何度か体験はしているんだが このブログに引っ越してからは紹介してなかったんで 改めてネタにすることにしよう。そうでもしないと書くことがないしな・・・
山門をくぐって右手に進むと「石風呂保存会」の幟と このような小屋が・・・
奥の高い小屋に石風呂が格納されていて 右手の小屋は休憩所兼脱衣所。無料で使えるシャワーもある。
左手には石風呂と一緒に建造されたとされる「湯屋」が復元されているが これは石風呂ではなく内部のかまどで炊いた蒸気なんかで汗を流すものだったらしい。この頃に既に乾式と湿式の2つのサウナがあったんだな・・・
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こちらが休憩所 兼 脱衣棟。
石風呂は4名くらい入るといっぱいになってしまうんで 順番待ちの場合はここで待機することになる。
TVも水道もあるが自販機の類は無いんで 何度も石風呂に入って一日ノンビリ過ごすつもりなら弁当とお茶を持参するのが吉じゃ。
で、こちらがその石風呂。
内部はこのようになっている。(スマホやデジカメは熱で壊れるんで内部の持ち込みは自己責任じゃ)
石風呂は内部で火を焚いたあとに炭をかき出して、濡れた菖蒲なんかを敷き詰めて茣蓙を敷き その上で輻射熱を吸収するというスタイル。
内部の温度は 温度計によれば130度くらいになっているんで そのままではヤケドをしてしまうんでスウェットやジャージのような厚手のウェアを着込み、備え付けの毛布に頭までもぐりこんでじっくり汗をかくのが作法。もちろん服は汗でグチャグチャになるんで下着等の着替えは必須。
サウナスーツのような化繊では周囲の石組や鉄部に触れた場合に穴が開く可能性もあるんでお勧めしないぞ。
ココに初めて来たときは 内部の熱で芋や玉子が蒸かせるような籠が上から吊り下げられていたんだが いつのまにか撤去されていたな。
5分も入れば全身から汗が噴出してくるが、ごろ寝できるんで不通のサウナより体の負担は少ないかな・・・
常連のご老人たちは このように動くことなくじっと佇んでいるんで 20分~30分くらいは平気で篭っているぞ。
この光景を見ると「カタコンベ」という単語が頭に浮かんでしまうのは わしだけかのぅ・・・
(´ー`)
そういえばこの日は「ちぐまや家族」でおなじみのローカルタレント、雷太郎氏がやって来て石風呂を堪能していたが 取材ではなくプライベートみたいだったんで あえて話しかけるのは止めておいたな。(話すこともないし・・・)
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と、いうわけで この石風呂、なかなか若い人には敷居が高いかもしれないが 貴重な体験ができる面白い施設だと思う。
石風呂って 山口県では佐波川周辺を中心にいくつか史跡を見ることができるんだが、そういえば県外では聞いたことがないなあ。
昔は「入浴」というと 温泉や沸かした湯に入るより このようなサウナ形式の方がスタンダードだったという話は聞くんだが、九州あたりでも聞いたことが無いな。
京都あたりの「かま風呂」を現代風にアレンジしたものは 数年前まで玉泉湖温泉で体験したことがあるが、わざわざカマクラを作るより北欧風のサウナルームの方がオシャレだし維持費も管理の面でも初期費用でも簡単なんだとは思うが、「文化」という観点から見れば この石風呂の存在意義は大きいと思う。
まあ、温泉と石風呂は別物だから それだけで観光客を呼び寄せるのも難しいし、山口県の美人湯はそれなりに上質なものだということは認めるんだが、温泉の数と質で勝負しようとしても九州や島根県には及ばないし・・・
個人的な意見だが、山口県は「オフ泉県やまぐち」という「おんせん県おおいた」のパクリのようなキャンペーンをするより 切り口をガラッと変えて この石風呂をもっとアピールできないものかと思うわけだ・・・これなら温泉の湯脈の無い場所でも導入できるし、実際に石組みで中で薪を焚いて、というのは無理だろうから 「かま風呂」のように現代風にアレンジした石風呂を「山口県の独自スタイル」として入浴施設に組み込む、とか いろいろ手はあると思うぞ。
・・・と、まあ 感想はそんなところだが、これから秋から冬の季節になってくると この石風呂もますます魅力的になってくると思うんで オススメ度は高いぞっ!!
ストレス解消に是非ッ!!( ゚Д゚)クワッ (←サウナ好き・・・)
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