2月最初の日曜日・・・
今回やって来たのは長門市油谷から下関豊田の一の俣に向かう国道491号から少し入ったところにある「阿惣ダム」とやら。
このダムに流れる阿惣川上流に流れているという「紅葉滝」を確認するためにやって来たんだが、このダムに来るのも何年振りかのぅ・・・
阿惣ダムの堰貯めによって出来た「大滝湖」の周囲はサイクリングやランニングのコースとして整備されているが その上流は「大滝(阿惣の大滝)」が流れて落ちていて 滝をメインとした親水公園があったりする。
一方 今回のターゲットである「紅葉滝」は清水秀登センセイ著「防長四十八滝」9番目の滝として紹介されているが、「防長四十八滝」には「大滝」の記載がないこともあって「紅葉滝=大滝」として認識してしまい それ以上の調査をしてなかったのじゃ。(実際 当時の油谷町役場に質問した時にはそういう回答だったしな・・・)
それから10年以上経って なにげにYOUTUBEなんかを見た際に「紅葉滝」の動画を見つけるに至り、「大滝」≠「紅葉滝」の確信を得たので 今回の調査と相成ったわけだ。
いやいや、便利な世の中になったものよのぅ・・・
まずは「大滝」のある親水公園に向かおう。車道は車止めが設置してあるんでダム駐車場から1キロ近く歩いてアプローチするしかないぞ。
あった、あった♪
こちらが「大滝」。
データとしては落差は11M、ということだが 見た目8Mくらいにしか見えないんだけどなあ。
「紅葉滝」に向かうルートは 親水公園の横からこのような侵入口が設けられているんで ここから進んでいくことになる。この時期まで散策をしなかったのは やはりマムシが出そうなルートだからなんだが・・・
セメントの舗装道は大滝の落ち口まで。そこからは未舗装のルートを沢に沿って登っていくことになるぞ。
ではレッツゴゥ!!
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沢に沿って 恐らく昔の杣師の使っていた道であろうが なんとなくルートが付けられているのが判る。
「境界見出標」なんてものは初めて見たな・・・
時々 沢を渡って右へ左へ移動することになるが 藪に覆われているわけでもなく傾斜がきついわけでもなく 明るくて比較的歩きやすいルートだと思う。
ただ 足元はガレで滑りやすいから マムシ対策の意味も含めて長靴がベストだと思う。あと 多分 誰もこんなところに入らないだろうから何かあった場合 白骨化するまで発見されないかもな・・・
なにやら開けた場所に出てきたが ここで沢が左右2方向に分離している。
正解は左側ルートなんだが せっかくなんで右側ルートを先に調査してみよう。
こちらも杣道が付けられているが 沢の水量はどんどん少なくなっているぞ。
なにやら視線を感じるが・・・手前の樹木にピントが合ってしまってボンヤリとしか写らなかったな(-_-)
仲間に危険を知らせるためだと思うが 山の中にこだまする女性の悲鳴のような鹿の鳴き声を聞きながら進むと・・・
支流に落差8Mくらいの滝(というか沢)を発見。たぶん名前はない単なる沢なんだろう。
「山口県の滝」の滝としての定義は何か?と聞かれると回答に困るんだが わしが思うに 落差や水量、地質学的な基準というより 信仰などの人の生活との関わり合いなんじゃないかなあ。ぶっちゃけ「名前がついているかどうか」だと思うわけだ。
他の県であれば見向きもされないような沢や渓流、それこそ1M程度のなんてことのない水のしたたりなんかでも御大層な命名がされていたりして 滝マニアにとっては名前がついているものを無視できない、と言うところが「山口県の滝」の奥深さであり 始末が悪いというか、手に負えないところでもあるんだが・・・
まあ、「転スラ」でも名前がついている魔物はランクが一つ上だったりするから そこは仕方がないのかもしれないけどな・・・(←何の話?)
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先ほどの沢の分岐点まで戻ってきて 今度は「紅葉滝」に向かう左方面の沢を登っていくことにしよう。
ふと見ると礎石のような跡があって 周囲に一升瓶が大量に放置されている。
もしかして祭壇のようなものがあった名残なのか、単に杣師が呑兵衛だったのか・・・
この沢沿いルートもあちこちに炭焼きの石積み跡があって かつては作業道として使われていたのがわかる。
やっぱり沢を右へ左へ移動しながら進んでいくと
そのうち植林地帯に出てくるようになるが 放置林というわけでもなさそうだし、地図で見ると油谷の伊上エリアから林道が沢の上流まで伸びているから 案外ここまでは車で近くまで来る林業専用のルートがあるのかもしれないな。
この植林地帯を過ぎると いよいよ目的の「紅葉滝」までもう一息じゃ!!
( ゚Д゚)クワッ!!
こちらが「紅葉滝」。
資料によれば落差は11M、ということだが どう見ても8M程度にしか見えん・・・
まあ、手前の「大滝」と同じくらいの落差なんで 大滝が公称11Mであればコチラも11Mくらいになるのか・・・
手前の大岩が邪魔なんだが 横から見ればこんな感じ。
大きな岩盤の中央から流れ落ちる正統派の形状で なかなかカッチョ良い一品ではあるかな?
気になったのは周囲にモミジらしき樹木がなさそう・・・藪椿なんかの常緑樹ばかりなのになぜ「紅葉滝」という名前がついているのかな?
もしかしたら昔は植生が違っていたのか、あるいは鹿がウロチョロしているエリアだから 花札を連想した洒落なのか・・・
と、いうわけで油谷の「紅葉滝」の全容はこんな感じじゃ!
ここまでのルートは特に危険な場所もないが 何度も沢を渡ることになるから足元が怪しいといえばそうかもしれない。
とりあえず意外と距離があって30分くらいは歩かされることになるし、スマホの電波も入らないから単独行動は避けたほうが無難かな・・・
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