県内屈指の泉質を誇る下関市豊田町の一の俣温泉。
かつては湯元を名乗っていた「もとゆ旅館」をはじめ温泉旅館が数件、わしのお気に入りだったゲロ渋の「大衆浴場」、学校校舎を利用した「一の俣温泉保養所」、そしてコロナ禍の影響で廃業となった「一の俣温泉荘」などの日帰り温泉施設なんかも数件あって 温泉通の間でも高い評価があり賑わっていた温泉地なんだが・・・
施設の老朽化、経営者の高齢化と後継者不足という過疎地共通の問題があり 今では「一の俣温泉」といえば実質「一の俣温泉グランドホテル」と姉妹店の「一の俣温泉観光ホテル」の2施設を示していたと思う。
で、2023年に新たな立ち寄り温泉施設「藤乃湯」なる施設がオープンした、という情報をSNSの広告で小耳に挟んだんで さっそくチェックに赴いてきたぞ。
わしともあろう者が このような立ち寄り施設が1年以上前にオープンしていたにもかかわらず最近まで気づかなかったとは・・・温泉マニアを語るにはまだまだ未熟だな。お恥ずかしい限りじゃ。
この藤乃湯、かつて「湯の華荘」という名の旅館で営業していたが廃業。実はわしも20年以上前に前職でここに厨房機器の営業で来たことはあるんだが その時も立ち寄り湯はやっていたし評判も良かったんだが、当時は随一の泉質を誇る「もとゆ旅館」やマニア垂涎の大衆浴場が健在だったので ココには入湯したことはなかったのじゃ。
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一の俣温泉 藤乃湯
山口県下関市豊田町一の俣1718-6
泉質 :アルカリ性単純硫黄泉 PH10.0 28.6℃
効能 :自律神経不安定症・不眠症・うつ状態・アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹・抹消循環障害など
営業時間 :土日祝の9:00~18:00
料金 :600円
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湯上り後にくつろげるロビー
フロントはこんな感じ。
旧旅館をそのままリノベーションで利用しているんで個室はけっこうあるぞ。
脱衣所はこんな感じ。
内湯は数名が入れる広さのメイン浴槽と1人用の水風呂、という内容。
以前の旅館をそのまま利用しているが できればサウナや露天などの設備があればもう少し集客の目玉になったとは思うがな・・・現在の営業時間帯では無理だが すぐ近くに川も流れているし夏場にはホタルを見ながら入浴、という趣向も考えられたんじゃないかなあ。
ただ窓から見る周囲の光景や建物自体を考えると 追加工事でサウナや露天を増設するのはムリっぽいな。
水風呂は源泉だと思うが今の時期だとサウナなしでは少々 浸かるのに勇気が要る温度となっている。本来は熱い温浴と水風呂を繰り返しての交互浴が良いんだろうが その割にメイン浴槽の温度が38~40℃の「適温」設定なんで よっぽど長湯をしないとやっぱり今の時期だと水風呂はつらいかな?
すぐ傍にあってかつて営業していた「一の俣温泉荘」の入浴料金も600円だったし、今のご時世 燃料代や人件費を考えると600円という金額設定は妥当だと思うが 正直 道の駅併設の「西ノ市温泉」のアミューズメント性で670円という価格設定と比べると割高に感じてしまうし レジャー性を求める人には西ノ市温泉か、グランドホテル、観光ホテルのほうが勧めやすいだろうな・・・
ここの最大のウリは なんといってもその泉質に尽きるが、落ち着いたアットホームな雰囲気でゆっくり過ごしたい、という人には選択肢になるんじゃないかな?
一の俣温泉の泉質が良いのは わしも自信をもって薦めるところではあるが、周囲に観光スポットといっても水没林のある「一の俣桜公園」くらいしかないし 温泉だけの目的で、しかも湯に浸かるだけの目的でココに集客させるのは 平賀源内先生にガイド本の推薦文を書いてもらったとしても難しかろう。(←さっきまで「べらぼう」を見ていたらしい・・・)
また 飲食できる施設が周囲にほぼ無い、というのも辛い。
以前はうどんとおにぎりを提供する食堂みたいな飲食店もあったんだが 現状ではこのエリアにはグランドホテル、観光ホテル、そしてこの藤乃湯の3施設以外 何もないからな・・・
手弁当の持ち込みが許されているのかどうかは不明だが 有料の個室を借りてゆっくりする、という使い方がベストなんだろうが やはり敷居は高くなるだろうな。
交通の便を良くして油谷に抜ける道路を整備するというのも難しそうだし、、、近くの天井ヶ滝とか一位ヶ岳とか 埋もれたアウトドアスポットを開発するとか 空きエリアを活かして新たなスポットを創生・整備するか、、、いずれにしても エリア全体で温泉以外でも人を呼び込める工夫をしないとならんだろう、というのが今後の大きな課題になるんじゃないかなあ。
今日は来場者サービス、ということで ちくわをオマケにいただいたぞ。
ちくわ・・・(;・∀・)
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