2019年2月17日

岸見の石風呂

さて・・・2月第三週の日曜日なんだが・・・

予想外に天気が良かったんでアレなんだが 昨日の夜は自治会の集会で動けなかったんで遠出も出来ないことも判っていたんで ネッ友くにさんのブログで知った徳地の石風呂の体験入浴が気になっていたんで そちらに出向いて来たぞ。

先の謎のTV番組でも告白しているとおり、防府・阿弥陀寺の石風呂は何度も入湯済みだが そのほかの石風呂に関してはまったく入浴経験がなかったんで この機会を逃すわけには行くまい。



で、やってきました こちらが「岸見の石風呂」
徳地町エリアには30を超える石風呂があるらしいが、今現在 火入れが行われているのはココと「重源の里」のもの、そして出雲大社分院の傍にある「二の宮の石風呂」くらいらしい。

ただ 防府の阿弥陀寺の石風呂のように定期的に火入れを行っているものはなくて 年に何回か 重源上人の法要とか石風呂まつりのようなイベントで行われるが、今まではなかなかそこまでの情報は入手できなかったからなあ。(なんでも歴史や石風呂の炊き方などの伝統を残す意味で 最近 徳地をはじめ周防大島やその他 あっちこっちの石風呂の火入れを行って復活させようという運動もあるらしい・・・)



石風呂についてはざっくりと説明すると

岸見の石風呂は、東大寺再建の用材を切り出した時の遺跡で、人夫の保養のため重源上人によって作られたものです。
地元の花崗岩石を積み上げた幅4.4m、奥行3.6m、高さ1.8mの石室からなり、土間には石が敷きつめられており、石室は木造茅葺きの覆屋により保護されています。
石室の中で小枝を燃やして石を焼き、火をかき出した後、ぬれたむしろを敷いて熱気浴をするサウナであり、同様の形式は佐波川流域に多く分布しています。
重源上人を「石風呂開山」と呼び、建物の休憩の間には、重源像を安置する祭壇があり、命日の6月5日を「石風呂開山忌」として、石風呂をたき、お祭りをして、その恩に感謝するのがならわしとなっています。」
山口観光情報サイト「おいでませ山口へ」より丸写し)

・・・と、いうことじゃ。



なんせ800年前の文化なんで お寺とかこのような屋根のあるところはともかく、野ざらしの石風呂はなかなか復活させられないだろうな・・・

昔ながらの茅葺屋根の赴きある建物だが これだけでも相当な文化財のような気もするな。



まず作法として 最初に奥の間に祀られている石風呂開山・重源上人像に手をあわせるよう係員のおっちゃんに促されるぞ。



これが時の支配者から東大寺再建の木材調達のために山口県に派遣された高僧、重源上人その人じゃ!
わしはこのブログでは「鎌倉時代に山口県で暗躍した謎の木材ブローカー」というバチ当たりな紹介をしているが、実はとっても偉い人らしいぞ。



で、使用規定をしっかり熟読した後で いよいよ石風呂にフェード・インッ!!
m9( ゚Д゚)クワッ!!

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こちらが「岸見の石風呂」本体になるんだが、幅4.4M、奥行3.6Mの花崗岩製の一品。見た感じ阿弥陀寺のものよりワンサイズ小さくて 5人が縦に寝ればほぼスペースは無くなるんで 寸法は外形だと思うぞ。



阿弥陀寺の石風呂と違って内部に照明はないんで 入ると真っ暗で撮影などできない・・・と思ったが たまに係の人が懐中電灯を持って内部の温度を計測に来るんで そのタイミングで撮影した内部の様子がこちら。

頂上には蓋代わりにでっかい花崗岩が置かれているが そこには重源上人が自ら彫り上げた梵字が記されているんだとか。経年劣化・・・というより加熱の影響でもはや全然判んないけどな。

内部は最近 漆喰による補強がなされたそうだが すでにあちこち剥がれ落ちている状態だったな。まあ直火炊きだしなあ・・・

ちなみに内部の温度は計測によると59℃。デジタル計測だからそれなりに信憑性はあると思うが 阿弥陀寺はアルコール温度計で嘘かホントか130度を示していたっけな。
温度はざっくりだが 確かに阿弥陀寺に比べると温度は低い。立ち寄り温泉でよくある遠赤外線サウナだとだいたい80~90℃だから それに比べると全然体に負担は感じないと思う。

遠赤外線のサウナ室で70度を切ると汗一つかかなくて不快になるだけなんだが 石風呂の場合は服を着込んでいるから この温度でも汗はしっかりかくし汗をかいてもキツクならないのは不思議だな。わしも横になりながら多少ウトウトしてしまったぞ。



火入れが行われるのはたまに、だろうからそれなりに客も集まって入浴は順番待ちになるんだが 待ってる間は囲炉裏を囲んでかき餅やサツマイモなどを焼き焼き♪

雑談の中で「この前NHKで石風呂が紹介されて・・・」とかいう話題になっていたが それがきっかけとなってこの石風呂の入浴体験の参加を検討した人もいるんだろうな・・・

ただ、その番組でマペットに石風呂を紹介した張本人が 目の前に座っている不審なオッサンのわしだとは 誰も気づいてない様子だったな。(´ー`)フフフ・・・

まあ、金曜日の再放送の時は わしの出演シーンは容赦なく全カットだったから 気づく由もないだろうけどな(つД`)

2019/02/17 岸見の石風呂 内部 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

ちなみに この岸見の石風呂に入る次の機会なんだが、例年行われているとくぢ石風呂まつりが今年は3月の3日と10日に開催されるようじゃ。
その時はぜんざいや蕎麦、もくず蟹のふるまいなんかもあるらしいが 石風呂の入浴手形は800円らしい。(今回は300円だったが・・・)
あと、特別に予約すれば10000円で火入れをしてくれるらしいが それは個人というより団体向けのサービスになるんだろうな。

10日の石風呂まつりには もう一つの「二の宮の石風呂」に入れるらしいんで それはできれば参加したかったんだが・・・生憎 わしは所用があるんで来ることは不可能じゃ。
まあ、そういうイベントがある、ということを覚えておけば 来年以降でもチャンスはあるだろうけどな。

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と、いうわけで 岸見の石風呂についての概要とレポは以上だが、、、
わしの個人的意見だが せっかくこのエリアにそのような文化があるのなら 温泉としての特徴は正直 いまいち弱いロハス島地温泉のような日帰り温泉施設に石風呂をモチーフとしたサウナでも作れば良かったのになあ。

もちろん現存する本物の石風呂も保存と活用に力を入れているのも判るんだが 今は休業中の防府市の玉泉湖温泉には石風呂を想起させる「釜風呂」サウナという趣向があったんだが、それがどのくらい認知度があったかはともかく、そういうイメージ戦略も大事だと思うんだがなあ・・・

ふぅ・・・

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