2017年8月9日

(再録・日本一周記062)2003/09/05・走れ金華山!

(第62日目)岩手県一関市~陸前高田市~宮城県唐桑町~本吉町~津山町~
女川町~牡鹿町~石巻市~大郷町


朝4時 一関市の道の駅「厳美渓」にて起床・・・

最近はどこでもそうなのかもしれないが 岩手県には「アイドリング駐車禁止条例」てのがあるらしく 道の駅でも「アイドリング駐車は条例で禁止されています。違反すると・・・うんぬんかんぬん・・・」なんて張り紙があっちこっちに貼られているのだ。

わしなんて一日に4~5時間 道の駅でパソコンをいじっている関係上、すでにバリバリ違反しているわけだが だからといって道の駅にあるコンセントを見つけ出してパソコンを動かすのに使うのは かなりの勇気がいるし罪悪感もあるのだ。いちおう電気ドロボウ、ってことになるからな。

朝、寝起きのさわやか尿タイムのひとときに ふと身障者用のトイレを覗いたらコンセントがあることに気づいてしまった・・・・。
あそこは車椅子なんかでも入れるように広いスペースになっているし あと赤ちゃんのオムツを取り替えたりする台なんかもついているし、便座も暖房つきのグレードの高そうな奴なんで こもってパソコンを動かすにはちょうどいいスペースと思われ・・・

「誰でもご自由にお使いください」なんて書かれているし 根拠はないけど朝4時とか5時にココを利用しようと言う人が来る確立は奇跡と言っていいほど低いんではなかろうか?
何よりアイドリングによる自然環境破壊を防ぐためだ、という理屈で パソコンを持ち込んで日記の更新をすることに。

便器に座るためにパンツを下ろして(←いちおう そうしないと落ち着かないらしい) パソコンを起動させて5分か10分・・・もともと「電気ドロボウ」という罪悪感が心のうちにあるんで落ち着かなかったんだが なにやらトイレの外に人の気配がするんで出てみると わしの車から少し離れたところにパトカーが停車しているな・・・

「うわっ、また職務質問か?」 駐車場には他に車は無く 珍しくわしの車一台だったんで どう考えてもわし以外に警察のターゲットはおるまい。身障者用のトイレにこもって電気ドロボウなどしているヒマは無いんでパソコンを片手にこそこそとトイレから車に戻ることに。

何を聞かれてもいいように免許証などを準備し(ま、何を聞かれてもロクな答えは返せないんだがな) 警官の来るのを待っていたんだが なんかなかなか来ないな・・・
でもそのうち どこからともなくもう一台パトカーがやってきたぞ。おや?わしのあまりの怪しさに応援でも呼んだのか?

・・・・・・・・・・結局 朝のパトロール前の語らいのひと時を過ごすために おまわりさん達が集まる場所になっていたみたいだな、道の駅・・・ま、ここいらで自販機がある適当な駐車場といえば まず思いつくのが道の駅だからなあ。

しかし そばにこのような怪しげな男が電気ドロボウをしているんだから 少しは職務質問をするとか 日本一周をしているわしに ねぎらいの言葉のひとつくらい掛けてもいいんではないか?おまわりさんよ・・・



警察もそのまま去っていったんだが 朝の5時を回ると今度は道の駅関係の人が準備や掃除なんかでやってくる(農産物関係を扱っている農家は 準備にくるのが異様に早いのだ)んで トイレに立てこもるわけにもいかず ドロボウよりは大気を汚染させた方がわし的には落ち着くんで そのままアイドリング運転をしながらHP作成。



今日の一発目はこの道の駅の名前にもなっている厳美渓だ。車を走らせると探すまでも無くすぐそばにあったし 駐車代が300円取られるみたいなんで また道の駅に戻り 車を置いてから散策開始。

ほほう、こりゃなかなかですなあ・・・

でも遊歩道を歩くのもかったるかったし この場所から見る風景がいちばんのメインみたいなんで 写真だけ写して10分くらいで終了。

このあとの今日の予定は海岸線に戻って宮城県に入る、という内容だ。では早速進めるとするかのぅ。

途中、「新日本百景」なる肩書きを持つ「げいび渓」なる渓谷スポットがあるらしいんだが これはさんざん探しまくった挙句、遊歩道が無い舟下り専門の観光スポットみたいだったんで却下。

山道を走り妙なループ橋を通過して
岩手県最後の道の駅、陸前高田市の道の駅「高田松原」で一休みしたあと ついに宮城県に突入。

あいかわらずリアス式海岸の陸中海岸国立公園~南三陸金華山国定公園と続くわけだが、宮城県で最初にやってきたのが唐桑町の「巨釜半造」とかいう場所だ。

地図で見たときに「巨釜半造ってなんだろ?」と 名前からではさっぱり見当もつかなかったんだが ようするに単なる地名だったな。 海に突き出た唐桑半島の先っぽが2つに割れているんだが 片方が巨釜、もう片方が半造というらしい。

「何がある?」と言われても 結局は奇岩なんだが・・・まあ 折角だから写真だけでも紹介しておこう。

これは巨釜の奇岩のメイン、「折石」。台風で先っぽが折れたことが名前の由来らしいぞ。ちなみにこの辺りの岩は白いんだが ぜんぶ大理石なんだそうな。こっちは半造のメイン、「潮吹岩」。これについては原稿用紙5枚くらいのコメントはすぐ書けるんだが ここでは割愛。ただ 今は滅多に潮は吹かないらしいぞ。

「折石」と「潮吹岩」か・・・なんとなく形に陰陽の世界を感じてしまうが・・・潮を吹かない岩と 先の折れた岩と言う組み合わせが なにか物悲しいのぅ。





さて、今日は動きも悪いんだが 実は山から海岸線に向かう過程ですでにかなりの時間を費やしていたりするのだ。ここいらで昼飯と あと全く予備知識の無い宮城県の観光情報を得るために 宮城県最初の道の駅「大谷海岸」に行くことに。

ここのレストランにはピピッとくるメニューが無かったんで 特産コーナーで地元のおばちゃんが作った菓子などを買って空腹を誤魔化すことに。

左が「はまなすがんづき」とかいう菓子。1パック150円。羊羹のような外郎のような そんな物体だ。クリームチーズのような食感だが 味は和菓子だったな。

右は「かぼちゃまんじゅう」(100円) 中にかぼちゃ金時が入っているというヘルシーな一品じゃ。さすがにこれだけ食うと腹は膨れるが・・・
しかし宮城県の道の駅は県内情報に乏しいな・・・今までは新しい県に入ると まず道の駅で県内の情報のあらましをつかんで それに地図を照らし合わせておおまかなルートを決めていたんだが 宮城の道の駅は他に比べて情報量が少ないような気がするな。もしかしたら観光スポットそのものが少ないのかもしれないが・・・



この辺りの海岸線はちっちゃな半島がいくつも突き出していて そこに町があったりするんだが 国道を真っ直ぐ進めば特に問題ないものの、変な道ばかり通るんで結構迷ってしまったぞ。
全然進まないうちに日も傾きかけてきたんで とっとと進まなければなあ。

次はいちおう今日のメイン、牡鹿半島の金華山だ。「コバルトライン」という半島のど真ん中を突き進むラインが景観に優れているらしいんだが 土砂崩れのためにあっさり通行不可。
でも一応 展望台までは行けたんでチャチャッと紹介しておこう。

金華山国定公園で一番の展望を誇るらしい「御番所展望台」から見た様子。ここからは360度の半島の様子がみれる訳だが 多島美の極みだな。

でも わし的には半島の先端に位置するココよりも 下の「今日の一枚」を撮った女川町にある「大六天展望所」の方が良かったような気がする。
半島の付け根の部分から先っぽの方を眺める形なんだが 入り江と島が絶妙にマッチしていて思わず目を見張ったからな。
伊達政宗の密使としてヨーロッパに渡った支倉常長は この牡鹿半島の月浦という場所から出航したんだとか。
さすがにこの辺りにくると伊達藩ゆかりの史跡が増えてきたぞ。

で、これは月浦展望台にあった支倉常長像。

むぅ、特に何をしたわけでもないが あっという間に日も傾いてしまったな・・・すでに6時前だからあそこに行っても入場は出来ないんだが ま、どうせ中に入る予定もなかったし 外から見るだけでも見ておくか・・・

←「あそこ」
この宇宙船のような建物こそ 牡鹿半島の付け根にある石巻市が地域活性化の切り札として建設した「石ノ森萬画館」だ。

と、いっても わしなどはココに来て道路標識の看板を見るまで そんなものがこんなところにあるなんて全然知らなかったんだが・・・たぶん石ノ森先生と何らかのゆかりがあるんだろうな。石巻市は。

ここの入場は5時半で受付が締め切られるんで今回は入れなかったぞ。うぅ 残念・・・

・・・ま、いいだろ。(←意外とタンパク)
入り口に向かう通路の壁には 石ノ森氏と交流のあった人たちの手形の銅版が貼られていたぞ。
殆どが漫画家仲間のものなんだが 中には俳優などの著名人の手形もあったりする。

ドカンという迫力で押されているのは藤岡 弘氏の手形。となりのナヨッとした手形は水島 新司先生のものなんだが・・・

なんか そのまんまだな・・・


もうすっかり夜の町と化した石巻市を徘徊し ここで明日のためにガソリン給油。(372.1K地点 エネオスにて 30.0L/3056円)

いやいや てっきり漁港中心の片田舎だと思っていた石巻市も意外と大きな町だな・・・仙台市が近いこともあって交通量もかなり激しいぞ。
このルートだと明日は松島・仙台あたりの散策になってしまうと思うが どうしてこういう人が集まるところに限って やってくるのが週末になるんだろうな?

明日は少し早めに行動しないとエライ目に遭いそうだな・・・やっぱ山に向かおうかな・・・?

今日は松島から一番近いと思われる大郷町の道の駅「おおさと」にて陣を構え、明日にそなえることに。 どうでもいいけど ここんとこディナーにコンビニ弁当が続くなあ。

前の会社の後輩が宮城県にいることを思い出し さっそく電話して「何か面白そうな場所はないか?」と聞いたら しばらく考えた挙句に「松島以外 見る場所はない」という返事を承ったぞ。 まあ そんな返事をもらう予感はしたんだが・・・

う~ん、、、この調子では宮城県は案外早く終わるかもしれんな・・・



今日の一枚・・・
なかなかカッチョ良い牡鹿半島(女川町大六天展望台より)。

走行距離348K
出費金額目覚めのコーヒー・・・120円
コンビニ弁当・お茶・菓子・歯磨き・その他・・・1392円
はまなすがんづき・・・157円
かぼちゃまんじゅう・・・105円
ガソリン給油(30.0L)・・・3056円
計・4830円

0 件のコメント:

コメントを投稿