2017年6月27日

(再録・日本一周記033)2003/08/07・新潟 ガッタガタ・・・

(第33日目)新潟県能生町~糸魚川市~西山町~豊栄市~黒川村~関川村~山北町


朝の4時、道の駅「能生町」にて起床・・・

昨日の夜、突然 車のエンジンルームからラッパのような異常な音が響きだすようになってしまったんだが 朝 念のためにもう一度エンジンをかけてみると やっぱり大音響がビィ~ッと周りに響き渡る状態は変わらず・・

むぅ、朝っぱらから周りの仮眠している人をたたき起こしてしまうとは なんという迷惑な行為を・・・いずれにしてもこのままではエンジンをかけることができないんで 旅も進まないし携帯やパソコンの電源を得ることも不可能となってしまうではないか。

前に同じようにラッパのような異常音が鳴り響く、という現象に陥ったことはあるんだが その時は「冷却水センサーの異常」だったな。今回も似たような現象なんだが ただ水温系や油圧系の警報ランプはつかないし ぼんやりエンジンルームを眺めていてもサッパリわかんないんで マツダに指示を仰ぐまではお手上げだな。

朝9時に一番近いであろう糸魚川市のマツダの営業所をサービス手帳から割り出して電話。ココの対応は非常に早く 30分でわしが往生している道の駅にやってきてくれたぞ。
それにしても妙な山の中や僻地なんかで立ち往生するより まだ旅の前半に このような町の近くの道の駅で調子が悪くなったのは 逆にいえば運が良かったのかもしれんな。

「この音なんですよ~」とエンジンをかけると・・・・今度は快調にエンジンがかかり 今朝方まで鳴り響いていた異常なラッパ音は全くしなくなったな・・・・あれ?
「エアコンの電源も入ってないみたいだし エンジンからもそんなにおかしい音はしてませんね~ どうしましょう?」

・・・むぅ・・・こーゆー風にサービスマンが来ると調子が戻ってしまう、というマーフィーの法則のような現象は良くあるんだが、これでは朝一番に頼み込んでサービスマンに足を運んでもらった わしの立場がないのぅ。
何事も無ければそれに越したことも無いんだが やはり折角来てもらったし これから北海道やら東北やら 広大な土地に進まなければならないことを考えると 多少金は掛かろうともじっくり見てもらう方がよかろう。

結局 マツダの営業所に行って調べてもらった結果、異常音はエアコンのコンプレッサの音というのが判明。わしは普段 停車中や運転中も燃費節約のためにエアコンの電源は切っているんだが 何かの拍子にマグネットスイッチがくっついてしまい スイッチを入れなくてもエアコンが運転しつづける状態になっていたらしい・・・普段 送風のスイッチもオフにしていたんで 全然気が付かなかったな。
で、 今日の朝 エンジンを作動させたときに全く音がしなくなったのは 完全にエアコンの内部がクラッシュしてしまったからのようだ。確かにエアコンのスイッチを入れても全然冷風が出てこないしな・・・

エアコンか・・・修理に軽く5万、おそらくこの状態だとマウント一式交換となるから7~8万ほど掛かるらしいな・・・
まあ 10年乗っているからエアコンも寿命が来たんだろうな。どっちみち車を買い換えない限りは いつかは交換しなければならないから金が掛かるのはやむを得ないとしても・・・
エアコンともなるとさすがにその場でホイ、と言うわけにはいかず 注文して取り寄せて交換して どんなにがんばっても明日の昼過ぎまでは時間が掛かるとのこと。ま、そりゃそうだろうな。

♪じーかんもないし~ おかねもないし~  代車も無いし めんどくさいし~~♪

・・・なんて歌っている場合じゃないが そーゆーわけで これからの旅はエアコンなしで進むことが決定。これから東北・北海道なんで気候的にはいくらかマシだと思うが 帰りの太平洋ルートを通るときはきついだろうし 痩せるだろうな・・・あと雨が降ったときにも少し困るが・・・
前の会社に入った最初の頃は エアコンの装備されてない軽の営業車で一日中動き回っていたが そういうつまらない経験がまた生かせそうだな。ほんとこういう無駄な苦労だけは何とかこなせる損な性格に鍛えられたものじゃわい。



「しかしオイルがものすごく汚いですね~ これは交換しないとエンジン壊れますよ・・」と、18ヶ月もオイル交換をしてないことを指摘されたんで 折角だからオイルとエレメントを変えてもらい、 「もし また大きな音が鳴り始めたら パワステもろとも駆動ベルトをぶった切ってもらえば大丈夫ですから」・・とか言う 荒っぽい応急処置方を教えてもらって 元気に旅の再開だ!

こういうときに限って台風前のフェーン現象か 新潟の気温も午前中にすでに33度を超える真夏日だ。くはぁ!


で、糸魚川市にあるマツダの営業所から旅立つと すぐにこのような看板が・・・
どうやら糸魚川水系の流れる海は 多くが「ヒスイ海岸」といわれているようだ。さすがフォッサマグマで有名な糸魚川。

いちおう「ヒスイを探す」というのも わしの当初の計画にリストアップしていたんで 海岸に下りてみて散策を開始してみることに。わしにも翡翠をくれ~!ヒスイが欲すぃ~♪

・・・しかし やっぱりそう簡単には落ちてないものだな、ヒスイ・・・と、いうかビキニのねえちゃんや家族連れの海水浴客が楽しそうに泳いでいる海岸線を ひとり無精ひげを生やした謎のおっさんが 服を着たまま地面に顔を近づけてウロウロ彷徨う姿は あまりに異常・・・
なんか昔のヨーロッパ人が日本のことを「ジパング」とか言って どこにでも金がゴロゴロしているように誤解していたような そんな滑稽な雰囲気だな・・・10分ほど海岸を散策した後は いたたまれなくなってサッサと退散。



しかし「新潟」もこれと言って見るところが思いつかないのぅ。地元の人には申し訳ないが わしは新潟のイメージとして「山は雪、平地は田んぼ、海は佐渡おけさ」くらいしか持っていないのだ。
だからと言って 何の土産話もないまま この異様に長い日本海側の一本道を突っ走るのみ、では なんか納得できないな。

で、「何か面白そうなものはないか」と 地図をダウジングした結果(ウソつけ) 西山町の道の駅に霊的な反応を得たんで 早速向かうことにしてみたぞ。


これが西山町と言うところの道の駅「西山ふるさと公苑」なんだが この平屋建ての建物こそ ポロロンポロロンと わしの琴線に触れてしまった「田中角栄記念館」
もちろん新潟県の生んだ大政治家、田中角栄元総理の偉業と経歴を 写真や資料で展示してあるというものだ。

入場料の400円は高いか安いかわからんが とりあえず田中角栄が良くも悪くもスケールのでっかい人だというのは良くわかったぞ。
ちなみにこの建物の後ろは角さんの偉業のひとつ、日中友好をテーマにした公園か何かのようだが 今 整備の真っ最中で見ることはできなかったな・・・

ついでにこの道の駅に併設されているレストラン「角さんの台所」で昼食を取ることにする。
オーダーしたのは左の写真、「のっぺ定食」。1000円也。
わしはてっきり食材にピーナツか何かを使ったものだと思ったが 何の事は無い ただの「のっぺい汁」とおにぎりのセットだったな・・・

ちょっと高いような気もするが まあまあ美味かったぞ。あと やっぱり米どころということもあるのか おにぎりが妙に美味かったな。




ちなみに上の写真は西山町の酒で その名もズバリ 「田中角栄の酒」だ。




なんかラジオを聞いていると 今日から新潟市では「新潟夏祭り」が開催されるんで 大幅な交通規制が始まるらしい。
もう 特にこれと言って見たいポイントも無いんで 延々と田んぼの続く国道116号を突き進み 新潟県を脱出することに。

ほんとに田んぼが続くなあ~・・・なんて思っていたんだが 新潟市に入るとそれまでの景色が一変してバイパスと高速道路が入り混じった大都市に変貌する。
わしは正直言って 新潟がこれほど大きな町だとは思ってなかったから驚いたな。そして新潟を抜けると また延々と田んぼが続くんだが この都会と田舎の落差が新潟の恐ろしいところだな・・・


途中 トイレ休憩に立寄った 延々と続くバイパスの途中にある道の駅「豊栄」で興味半分で購入した「塩ソフト」。180円也。

北陸限定で 富山湾沖の深層水から抽出した塩を使っているという一品。(どちらかというと富山の名物じゃないのかな?)

別に塩辛いという訳じゃなくて 普通のソフトクリームのように甘い味だったな。(あたりまえか)

新潟市を抜け、前回の給油からちょうど400KMとキリもいいし やっぱ大都市圏のほうがガソリンも安いだろう、と 適当に決め付け豊栄市内のセルフスタンドで給油。(エネオス、34.25L/3452円 400.0KM地点)

今日は県境に程近い山北町の道の駅、「笹川流れ」で夜を過ごす予定なんだが、やっぱり新潟県と言えば北陸を代表する温泉の名所でもあることを すっかり忘れていたぞ。そういえば昔 スキーをしに新潟にきたときも 山の中の温泉に入ったことがあったっけ。

今日からエアコンも利かないんで 汗の量も多くなるし やっぱ温泉は欠かせないイベントではあるな。 しかし今更そんなに山のほうに行くわけにもいかないんで どこか近場に手ごろな温泉は無かろうか?



・・・てなわけで当初は「胎内温泉」とかいうところが怪しそうなんで 「道の駅 胎内」に行ってみたんだが、ここはホテルの中にあって 前が観音さんのあるお寺、というマニアックな立地条件だったな。

ただ 温泉が「水着着用のクアハウス」というスポーツセンターみたいな位置付けだったんで 却下。

わざわざ水着を着て温泉に入るくらいなら わしは海に行くわい!温泉とはフルチンで入ってこそ意味があるものだろ?(そうだったのか?) やっぱナイロンタオルでごしごし体を擦らないと ひと風呂浴びた気にならないからな~


日も完全に沈んだ7時半頃にたどり着いたのが 「越後関川温泉郷」にある「道の駅 関川」だ。ここで夕飯として山菜ラーメン(700円)を頂いた後 併設されている「桂の関温泉 ゆーむ」を堪能することに。

ココの温泉はなかなか風情があって 設備もよくて それなりだったな。泉質はごくごく普通のものだったが。

それにしてもここのレストランの山菜ラーメンはノーマルラーメン(500円)と200円の差があるとは思えないくらい わずかな量の山菜が申し訳なさそうにチョコッと乗っかっているだけだったな。味は福知山で食べた某ラーメン屋と比べると数段に美味かったが それでも普通の部類か?
もともと蕎麦がメインと思われる 山の温泉地の食堂だもんな~



温泉を堪能した後 今日の寝床と勝手に決めた「道の駅 笹川流れ」に夜10時過ぎに到着。
このあたり一帯の呼び名である「笹川流れ」というのも 日本海の海岸線に延びている 奇岩と松の景勝地らしいが・・・もう暗くて何も見えないな。ここは明日の寝起きにでも散策するとしよう。

それにしても この道の駅って 普通のJRの駅に併設されている、という変わったつくりをしているな・・・駅の入り口で野宿している自転車の若者もいるが 駅の朝は早いし 普通の駅は駅員さんもいるだろうから 野宿するのも多少勇気がいるような・・・

贅沢言っちゃいけないが ときどき通る夜行電車や貨物車が少しうるさいな・・蚊も多いし なかなか寝付けない、と言いつつも 夜の12時過ぎにはチャッカリ意識を失うことに成功。

さ、明日はいよいよ東北に突入だ!



今日の一枚・・・
これは8日の朝に撮った「笹川流れ」の1カット

走行距離297K
出費金額寝起きのココア・・・100円
お茶・その他・・・582円
のっぺ定食・・・1000円
田中角栄記念館・・・400円
塩ソフトクリーム・・・180円
ガソリン給油(34.25L)・・・3452円
山菜ラーメン・・・735円
桂の関温泉ゆーむ・・・500円
風呂上りの牛乳・・・110円
計・7059円
(車の修理代に別途 6195円)

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