2020年6月17日

【山口県の滝データ】山口市(旧阿東町)の滝・生雲渓の滝

山口市阿東町大字生雲中

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【飛渡の滝・杣淵の滝・くらがり淵の滝】
落差 約10M(飛渡の滝)



「防長四十八滝」より転写
生雲渓は山口県屈指の渓谷、長門峡を作っている阿武川から分岐している生雲川に沿って形成されている渓谷で 通常は長門峡遊歩道の「紅葉橋」から分岐ルートがあるんだが、現在は落石のため通行不可能のエリアだったりする。

したがってココで紹介して良いものかどうか迷うところではあるんだが、遊歩道の復旧のメドが全く立っていない現状では その渓谷に隠された素晴らしい滝と淵が このまま埋もれてしまう可能性も否定できないし それもあまりに勿体無い、ということで このページで簡単に紹介させていただこう。

WEBでも滅多に見れないと思うんで このページの写真を見て「どんな感じか」を知ってもらえたり、「行った気分」になっていただければ それ以上望むことはないぞ。

ただ、このサイトを見たからといっても 生雲渓は現在 立ち入り禁止区域であり、この散策記録の訪問当時でも確かに落石や崩落の危険が高そうな状況だというのは目視で確認してきたんで 面白半分に立ち入るのはオススメしないことを あらかじめ書いておこう。

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生雲渓のルートは 紅葉橋から沢を遡るルートと ダムのある上流から下るルートがある。

この渓谷のメインである「飛渡の滝」へは ダム側から侵入するほうが近いが こちらの方がゴルジュ地帯になるんで危険度は高い。片や紅葉橋ルートの方は 安全といえば安全だが落ち葉や藪に覆われていて切り開いて進まなければならない。

ダムからのルートであれば「飛渡の滝」の落ち口までは それほど危険も無く行けるが そこから先はすこぶる危険。 逆の紅葉橋からのルートなら暗がり淵を越えた辺りで「飛渡の滝」の正面まで行くことが出来る。

遊歩道の一番危険な場所は この渓谷のメインである「くらがり淵」のゴルジュの断崖絶壁に付けられた 落石防止の屋根が付いたトンネルのところだと思う。上からの落石で鉄製の屋根はぺちゃんこに潰れているし、半分崩壊しかけた岩が宙ぶらりんの状態で上空に聳えているんで それこそ少しの地震や大雨、大風の日は大変危険な状態だ。しかも足元のコンクリ製の橋は半分崩壊していて、人が乗るとそのまま落ちそうな感じで保たれている。

わしはダム側のルートから侵入したが 上流からは橋の崩壊がどんなものか、良く見えなかったからホイホイと進んだが、戻る時には橋が崩れているのを確認してしまったんで そうとうビビりながら渡ることになってしまったぞ。知っていたら多分 ここから先には進めなかっただろうな・・・

これが この渓谷のメインとなる「飛渡の滝」。落差は10Mほどらしいが 実際はもう少しあるんじゃないかな?

断崖絶壁を2段に落下する面白い形なんだが 上流にダムがあるせいで水量が少ないのが残念だ。

  

 「飛渡の滝」の正面には 幅が数メートルしか離れていない 凄まじいゴルジュ地帯が100Mほど続いている。これが「暗がり淵」と呼ばれる淵だ。

恐る恐る下を覗いて見ると 吸い込まれそうになるほどの圧倒的な迫力じゃ。

暗がり淵の下は小滝の連続になっていて おそらくこれが「暗がり淵の滝」と呼ばれる流れであろう。

「くらがり淵」を過ぎると 少しの間は穏やかな渓谷に
危険度の最も高そうな崩落現場はこんな感じ
 「暗がり淵」を過ぎると 川は大きくカーブして大きな淵を作っている。 遊歩道はその淵をスルーするように作られているから けっこうなアップダウンがあるんで 割と健脚向きかもな。

下流には大きな釜を持った淵があって これが「杣淵」と言われているものらしい。

 
写真では判りにくいが この淵の後ろに聳える岩盤は2段構えになっていて その間から三段に落ちる7Mほどの滝があるらしい。

これが「杣淵の滝」というものらしいが 残念ながら岩で死角になって見えない。この滝を見ようと思えば 遊歩道を降りて川の対岸に行く必要があるんだが 足元が適当な装備と言うわけでもなかったんで さすがにちょっと躊躇してしまったぞ。




この先は御覧の通り、遊歩道も藪に埋もれている状態じゃ。恐らく紅葉橋へは それほどの距離でもないと思われるのだが・・・

わし個人の感想なんだが このまま埋もれていくには余りに勿体無いんで 「暗がり淵」からのルートは復旧が難しいとしても 何とかその手前まではルートを復旧させて欲しいんだがなあ・・・

「暗がり淵」までの遊歩道なら 遠目で「飛渡の滝」も拝むことが出来るし、破損箇所も少ないから それほどの費用もかけずに藪を払う程度で使えるんではないかと思うんだがな。

ただルートが長いのと 延々と藪と落ち葉に覆われているのがネックにはなると思うが・・・。阿東町も財政がお世辞にも豊かじゃないことも重々承知しているし やっぱ無理なのかなあ。

とりあえず人が歩かないと荒れる一方で 夏場はヘビが出そうだな・・・

※注)文章は掲載当時のものをそのままコピペ。

当時は「通行できません」的な表示で わしもいろんな人のアドバイスを聞いて「長門峡までの通り抜けはできないけど途中までは行けるし 入っちゃダメというわけではない」という理屈を聞いて「それならば」と、侵入を試みたんだが その後に来たときは入り口にロープが張られて「立入禁止」に変っていたんで 今だったら進入は完全にアウトのはず。
まあ 生雲渓入り口の駐車場で当時流行ってた練炭自殺とか色々あったから 観光地としての開発は断念したんだろうな・・・

この散策記から15年以上経過した現状は確認してませんが 復旧されたという話も聞かないし おそらく遊歩道の崩壊は一層進んでいるものと思われます・・・

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