2017年11月17日

(再録・日本一周記107)2003/10/20・京都マル秘指令 「(脅迫1)京都の寺社巡りを一日で済ませるぞ!」

(第107日目)京都府京都市


今日のタイトルの元ネタは・・・いや、元ネタと言うか そのものズバリなんだが、それでも普通の人はたぶん 何のことやらわかんないんだろうな・・・



京都市山科区の親戚の家にて起床・・・

今日は1日、京都市内の散策に当てているわけだが ハッキリ言って京都の神社仏閣なんて数がわかんないくらい沢山あるし、わしが知っている程度のメジャーな物件だけでも数えたら両手でも足りないサチコ状態になってしまうぞ。

それらを全てまわろうと思ったら やはり2~3日は泊り込みでシラミ潰しに動かないとダメなんだろうが あいにくそこまでしなければならない義務も無いし金も無いし時間も無いからな。今日1日 回れるだけ回って京都の神社仏閣は それで終わりにしよう。

正直言って「絶対これだけは見逃したくない!」と 特に希望しているポイントがあるわけでもないしな。もちろん京都の寺社はどれもこれも有名だから見れるものなら全て見たいんだが、他の地域を回るのを控えて何日もここに留まってまでも見たい、というレベルではないということだ。

昨日も書いたように わしは京都に親戚があるし 大阪の大学に通っていたこともあるんで 京都の町は別に初めて、というわけではないぞ。 ただ 若いときは一人で神社仏閣を見て回るなんてことは考えもしなかったし、京都を歩くとしても京都タワーとか四条烏丸とか河原町の駅の周りとか そのくらいだったかな。

もっと小さい頃に清水寺とか大文字焼きとか見た記憶があるんだが それももう30年くらい昔の話だもんなあ。実質 観光で来るのは初めてと言っても差し支えあるまい。

いちおう希望するポイントに敢えて順位をつけるとすると 金閣寺、銀閣寺、清水寺あたりは外せないだろうが、今回回れなかったところに関しては「将来のお楽しみ」と言うことで また後日に来たときでもよかろう。京都くらいなら生きているうちに数回は来るだろうから、残りはそのときにでもチョコチョコと回るようにしたほうが何かといいだろうしな。

当初の予定では せっかくおばさんちに泊り、そこを拠点にあちこちをウロウロ動くんであれば、混む街中をノロノロと運転するよりは バスや電車を利用したほうが駐車代はいらないしラクなんでは?と思っていたんだが・・・

おばさんの話だと、京都はたしかにどこも混むんだけど それでも東京や大阪なんかに比べたら 少しは車も進むんで、電車でも車でも大差は無い、ということらしい。 駐車場代金はかからないが そのかわり電車賃はしっかり掛かるし、待ち時間にもロスが出るから 案外 好き勝手にうごける車の方が便利で早いんだとか。

町の建物を見渡しても、会社のビルばかりではなく寺院の占める割合も多そうだからな。逆に土日だったら大阪や東京なんかに比べて かえって混むのかもしれないし。



どういう風に回ったら一番効率がいいのか、ちゃんと調べる間もなかったんで とりあえず適当にわしの持ち歩いている全国地図を見ながら おおよそのルートを作ってみた。

まず最初に「銀閣寺」に向かうことにしたんだが それも特に理由があるわけではないぞ。あくまで適当に決めたことなんで あまり参考にならないし動きにも無駄やムラが多いぞ。
あいかわらずいつものように画像に適当なコメントをつけて 紹介するようにしよう。もう少し見やすいHP作りを心がけないとなあ・・

ちなみにこの写真は 途中で見かけた「平安神宮」。門だけ写してすっかり行った気分だ。
あと「六波羅蜜寺」なんかもあったが これはあっという間に通り過ぎたんで写真を撮るヒマはなし。




チェックポイントその1・銀閣寺

てなわけで銀閣寺だ。正式には「東山慈照寺」というらしい。室町幕府八代将軍・足利義政公によって建立されたんだとか。

ココの近くには「哲学の小径」とかいう遊歩道(?)がある。 これは通りたかったんだが 観光客がぞろぞろと徒党を組んで歩いていたんで なんとなく避けてしまったな。あんなにぞろぞろ観光客がトロトロと歩いているようでは「俺はこんなところで何をしているんだろう?」と哲学にふけってしまうだろうし・・・

いやいや、しかし今の時期は修学旅行シーズンなのかな? 京都と言えば紅葉シーズンが似合うと思うのだが まだ紅葉には一ヶ月くらい早そうだぞ。

銀閣寺前の土産物店で買った「黒豆入り・京清水使用の黒豆きんつば」とやら。バラ売りで一個150円ほど。


京都御所や北野天満宮を横目に見ながら 次にやって来たのが 三島由紀夫の小説やTOTOの製品で御馴染みの金閣寺だ。「鹿苑寺」というのが正式名称だと。

しかし ホントにキンキラキンなんだな・・・こりゃ確かにインパクトがあるから 修学旅行生や海外からの観光客が喜ぶのもわかるわ。建物も凄いが庭園もなかなか立派。これなら外国に向けて威張って紹介できる一品だ。



・・・サラッとかわされても寂しいから 虚しさをこらえて自ら解説すると、「TOTO製のもの」は金閣寺じゃなくて「金隠し」だな・・・。

右の写真はココで頂いた「抹茶ソフト」。(200円)




京都限定オリジナルマスコットキャラの「京都まりぃ」とやら。


次にやってきたのは大原三千院だ。


正直言ってわしはここがどんなところか、何があるのか そういうことは全く知らないぞ。ただ「♪きょうとぉ~ おおはら さんぜんいん~♪」という歌を知っているだけだ。しかもそのフレーズだけ。


ま、来て見て初めて知ったんだが、ここは比叡山の下に位置しているんで そのあたりとつながりがあるみたいだな。なんでも大原一帯は天台声明(しょうみょう)とかいう仏教音楽の修行の地だったらしい。

そういえば「呂律が回らない」という言葉の元になった「呂川」「律川」という2つの小川があったが この川の流れのリズムが仏教音楽のどーたらこーたら・・・なんだそうな。(いいかげんな説明だなあ・・・)



大原には三千院のほかに寂光院というのがあるんだが 時間が無いんで行かなかったぞ。大原にわざわざ出向いておきながら 片方しか行かない観光客なんて他にいるのかなあ・・・



それにしても このあたりから徐々に駐車場代と拝観料というジョブの連続が財布と心にダメージを与え始めてきたぞ。
ちなみに写真は お昼がわりに食べた「アイスきゅうり」で 単なる冷やしたきゅうりを串に刺したものじゃ。(150円)



あぁ、シバ漬食べたい・・・






自らを「わたしらニセモノやけど えぇのん?」と言っていた ニセ舞妓のおねぇちゃん二人ととりあえず喜んで記念写真を撮っていた観光客。
・・・わしもニセモノでも何でも良いから 一緒に写真が撮りたかったな・・・
わしにもう少し勇気があれば良かったんだが・・・



次にやってきたのが「嵐山」だ。

わしはもちろん「嵐山」というのが京都の代表的な観光地であることは知っているんだが、正直言って嵐山に来て何を見たらいいのか?と言うことまでは知らないでいたぞ。
もしかして単なる山なのか?若いオネェちゃんなんかもいっぱいいるみたいだから まさか登山のスポットとは思えないんだが・・・

おそらく山のすそにある神社仏閣と 川の流れ、和風庭園なんかを見て 「わび・さび」の世界を楽しむのが嵐山の正しい散策の仕方だと思うが、どの寺がメインなのか今ひとつよくわかんなかったな。寺も多いが なんかそれっぽい料亭や老舗旅館が多すぎて・・・わしは別にそんな店を観察するために こんなトコに来たわけじゃ・・・

それにしてもココは観光客が多すぎ。名所で観光地になったと言うより観光客の多さが名所になったと言った方がいいかな?土産物店やオシャレな飲食店、地方の女子高生目当てのジャニーズショップやら美空ひばり記念館やら 松方弘樹や梅宮辰夫の店やら・・・

正直言って よくある「観光ショッピング」がしたいのなら ここはいいかもしれないが、景色や風景を見たいのなら ココは俗にまみれているんで わしはオススメできないな・・少なくともわしの求めるものは無いような気がするぞ。だいいち、「マツタカ!ひろき揚げ」って何じゃい!?


ま、それでも駐車場代金に800円も取られてしまったから すぐに立ち去るわけにもいかずに そのままプラプラと彷徨ってみたぞ。

上の左写真は おそらく嵐山のメインとなるであろう「天竜寺」での一枚。
中に入るには拝観料が必要なはずだが、すでに駐車場代で気力が失せてしまったんで外から眺めただけじゃ。なんとなく「それっぽい写真」のような気もするが まわりの雑音はすごいぞ。

よく雑誌やCMなどで京都旅行のアピールをしているが 「静寂の中にわびとさび」とか「落ち着いた古都の雰囲気」とかいうのは あれが写真やBGMが無い状態だからできるのであって 実際は修学旅行の団体の騒がしい音や 妙な若者集団のタムロする話し声、おばちゃんツアーのギャーギャー言う声が聞こえてくるんで なかなかCMのような雰囲気は得られないと思うぞ。

少なくとも わしのように「わしでも思いつくような有名どころをとりあえず見ておこう」という甘い考えで京都散策をする限り 侘び・寂びの世界など無いと思った方がよかろう。

まあ それでも たまに何かの機会で京都に旅行することがあれば やはりそれらの有名どころを行かないとしょうがないとは思うんだが・・・何回か回数を重ねたなら 修学旅行やツアーなんかの行かないような所に行くようにした方が 雰囲気はいいし駐車場代はかからないし 静かでゆっくりできるんではないかな?わしは鞍馬山とかそのあたりがオススメのような気もするんだが・・・(行ってないけど)

右の写真は嵐山からノコノコ歩くには 少し遠いところにある(電車で一駅だけど)松尾大社。云われまでは読まなかったが 酒の神様らしいな。
嵐山でも ここまではなかなかチャラチャラすることだけが目的の観光客も来ないから 規模の割に落ち着いた雰囲気はあるかな?

もう3キロほど南下したら 苔寺があるらしいんだが さすがにそこまで歩いていく気にはならなかったなあ。もしかしたら そこまで行けば案外いい雰囲気だったかもな。京都マフィアが石鹸水で苔を洗い流そうとした寺がどんなものか 見ておきたかったんだが・・・


最後にやってきたのは「清水の舞台」で御馴染みの清水寺だ。

さすがに わしでもポンと思いつく場所だけあって 修学旅行生の集団がうるさくて とても侘び寂びどころの雰囲気ではないな。

清水寺がどうのこうのというより、もう客がうるさすぎ。わしのように「あくまでも雰囲気」を求めている男には辛すぎる状態だな・・・おまけに駐車場だけで800円もかかっているし・・・


ま~、あれだな。
あんなに集団で舞台の上に立ち並んじゃって 古い建造物なのに大丈夫なのかと思ってしまうな。

舞台の上で いかにも偏差値の低そうな「おまえら ほんとに学業を生業としている高校生か?」というような集団が大声をだして騒いでいるのを見ると、雰囲気が台無しというか せっかく入場料に高い金を払っているのに 場をわきまえろ、と思うし、海外からのお客さんに対しても 同じ日本人として少々 恥ずかしかったりするわけだ。

わしのように 日々の精進でジェンガの如く徳を積み上げてきた男ですら 「いっそのこと支えている柱が折れて 奴らを一網打尽にできないものかなあ・・・」などと思ってしまうぞ。

清水寺の敷地内にあった「地主神社」は恋愛成就の神様として人気があるらしく 今日もおねえちゃんで溢れ返っていたぞ。

沢山の怪しげなアイテムやミニ神社があるんだが 写真は「どんな願いでも一つだけならかなえてやる」という 「おかげ明神」とかいうもの。

後ろに祭ってある本尊の杉の木は 実際に丑の刻参りで使われたもので ちゃんと五寸釘の跡がいくつもあったぞ。



うむぅ!こういうのをわしは求めていたのだ!!(←「わび・さび」じゃなかったのか・・・)

あまりの琴線へのくすぐりに耐えかねられず ここで今日初めての賽銭として20円を投入。

ちなみにこの清水寺でも 重要文化財の山門が修復工事の最中で建設用の足場や作業クレーンなんかに囲まれていたな・・・そういう時期なんだろうな、今は。

しかしさすがに建築物なんかはすごいものがあって これは世界遺産の一つとして充分に世界に誇れるんだが あの騒がしさは何とかならんのかな?

ココを観光したいなら ある程度の人数を超えないように制限するとか 騒がないように監視をつけるとか 常識度テストをクリアしないと見せないとか・・・

京都に観光に来ている人だから 京都の人ではないはずだが、イメージが悪くなるのは京都だしなあ。
歴史的に見ても他の都道府県とは成り立ちも立場も違うから 色々とむつかしいとは思うんだが、そのあたりは奈良県の方が少し上手いような気がするぞ。

むぅ・・・もう日が暮れたんで これで京都もそろそろ終わりだな・・・ホントは伏見稲荷とか三十三間堂、桂離宮や御所なんかも見ておきたかったんだが、まあ 仕方があるまい。キリないしな。

この後、今日はまた山科の親戚宅に戻って 明日からふたたび放浪生活を始める予定だ。
そろそろ大阪方面に進むつもりだが、やっぱ日本シリーズの阪神の成績が治安を左右する時期に入り込む形になってしまったな・・・・う~ん、、、



京の一枚(ベタ)・・・
かつて「京都マフィア」に赤ペンキで塗りつぶされそうになったことがあるんだが
大阪の知事だった男らに阻止されたっけなあ。

走行距離92K
出費金額銀閣寺拝観料・・・500円
コイン駐車場(民間)・・・300円
黒豆きんつば・・・150円
金閣寺拝観料・・・400円
金閣寺駐車場・・・300円
抹茶ソフト・・・200円
三千院拝観料・・・600円
三千院駐車場(民間)・・・500円
アイスきゅうり・・・150円
嵐山駐車場・・・800円
清水寺拝観料・・・300円
清水寺駐車場(民間)・・・800円
賽銭・・・20円
コンビニにてジュース・パン・その他・・・802円
計・5822円

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