2016年9月28日
第24回 乙九日炎の祭典
「1421年頃、安芸の国太田奥山庄の「地頭栗栖」と石見国今市城主「福屋」の古戦場跡として知られる当地。
この戦「雄鹿原合戦」を題材にした「炎の祭典」、地域内5キロに及ぶ松明ロードと参加者による松明行列をお楽しみください」
・・・てなわけで 先の週末は北広島町の亀山八幡宮で行われる「乙九日(おとくんち)炎の祭典」を見学するために 拠点を芸北の二川キャンプ場として「祭り&キャンプ」ということで 相変わらずヒマそうなTARO先生と出向いてきたぞッ!!
このお祭り、広島県内で行われるイベントとしては何気に知られているようで メインの松明行列が始まるかなり前から 田んぼにはカメラマンの場所取りの三脚がずらずらと並んでいたな・・・
わしは去年、たまたま二川キャンプ場で野営をするために 山登りが終わってここを通りかかった際にこのイベントを知ったんだが、そのときに見た松明行列の幽玄さにいたく感動して 今年も二川キャンプを絡めて見学に来ようと思っていたのじゃ!ふふふ・・・
こちらはプログラムの最後のほうに予定されている神事、「大松明ねり回し」の舞台となる亀山八幡宮境内。
また3時間以上時間があるし その前におそらく一般的にはメインとなる「松明行列」があるんだが すでに広場の周りには場所取りの三脚がズラズラと・・・
やっぱ そこまでしなければ満足する絵をゲットすることはできないのかな・・・あまりにも邪魔なんで今年からはカラーコーンの内側や社殿の前は三脚禁止という措置が取られていたな。
カメラには興味が無いとはいわないが わしが「なんちゃってカメラマン」の域から脱しないのは こういう忍耐を避ける性格が原因なんだろうな・・・
明るいうちはメイン会場で神楽だの和太鼓などのプログラムが行われているが、屋台の地元グルメが妙に気になったんで ちょこちょこと食べ歩きなど。
待ち時間が長いから なんだかんだで結構な散財をしてしまったな・・・来年から この祭り目的でキャンプをするときは ディナーはココで済ませることになるから キャンプ飯の特段な用意は不要ということを頭に入れておこう(´ー`)
この発泡スチロールに入った謎の物体は「香茸(こうたけ)」なる食材なんだとか。
食えるものと知らないから 山で出会っても絶対に食欲は出てこない見た目なんだが、この香茸をトッピングしたトン汁が頂けるらしいんで 興味本位で購入することに。
写真では判別不能だと思うが、トン汁の具の頂上にちょこんと置かれた1センチ角程度の黒い物体が香茸らしい・・・ちなみに味も香りもこの量では判別不能じゃ(´□`)
真ん中のホルモンのような物体は広島のソウルフードとして知られる「せんじがら」。
ま、簡単に言えばブタの胃袋をカリカリになるまで揚げて塩味を付けたものなんだが、そんなに言うほど美味いとは思わないが そう言いつつクセになって無くなるまで摘み続けてしまう一品。
一番左は焼きおにぎりで これだけでも腹は膨れたが このあと焼き団子なんかも食ったりして 夕飯はこれにて完了・・・
メイン会場では地元の高校生が和太鼓なんぞを披露していたぞ。
「和太鼓部」なんて部活があるのも大したものだが、広島県や島根県の郡部はホントに神楽とか和太鼓とか 郷土伝統がしっかり根付いているし後世に残そうという努力も半端ないと思うぞ。
わしとしては 下手に「よさこい踊り」なんてプログラムがない分、この祭りに伝統の重さを感じてしまうな・・・
地元・萩の祭りも城下町ゆえに無形文化財とか それなりの伝統はあるイベントのはずだが、客寄せのためなのか若者のウケ狙いなのか 「よさこい」だの「のど自慢」だのいろんなプログラムをごっちゃにしてしまったがゆえに「格式」は薄くなった印象があるなあ。
それが良いとか悪いとかは言わないが この「乙九日」は昔ながらの収穫祭り的な雰囲気を残しつつ 格式は感じるような気がするぞ。
わしなどは和太鼓の演奏はともかく、どうしても女子部員の姿ばかり追い続けてしまうわけだ・・・
やっぱ彼女達も「ちはやふる」と「四月は君の嘘」を足して2で割ったような青春を謳歌しているんだろうか・・・(´ー`)
すず・・・(*´Д`) (←?)
6時を回るとだんだん薄暗くなって 屋台の照明が点きだす頃、松明ロードの松明も火が入り始めたぞ。
メインの松明行列まで しばし待つべし!!
**********************
松明行列は誰でも体験参加が可能で予約なしで受付可能。
神社の正面にある「物見が丘」から亀山八幡までの1.5キロの「松明ロード」を 武者集団を先頭に松明を持って練り歩く、という趣向じゃ。
幻想的で心穏やかになるBGMが流れてくると いよいよ松明による光の列がこちらに向かってやってきたぞ♪
むぅ・・・
これだけの規模の火祭りって たしかに山口県辺りでは聞かないもんなあ・・・いや、これは確かに幻想的で 見る価値はあると思うぞ。
・・・Σ(゚Д゚)!!
と、嬉々として松明を片手に行列の中を参加しているTARO先生の姿が・・・(-゛-;)
誰がそこまで祭りを楽しめと?
「これは参加したほうがいいぞッ!」、すっかりのめり込んでいたが さすが火遊び好きを自他ともに認める男よのぅ・・・まあ、いいけど・・・
松明行列のあとは おもむろに花火大会が。
15分程度のプログラムなんで 決して規模は大きくないが、会場のそばの田んぼから真上に打ち上げられるんで それなりに迫力があるかな?
わしとしては この規模の花火で子供だけでなく大人も歓声を上げて純粋に喜んでいる姿を見て ほんわかとした気持ちになったというか、刺激ばかり求めている自分が知らず知らずに心が穢れてしまったことに気づいた、とか いろいろ思うところはあったかな・・・
そして恐らくは祭りとしてはコチラがメインになるんだろうと思われる「大松明練り回し」なる神事が始まったぞ。
動きに何かしらの意味はあるんだろうが 正直よくわからん、というのが素直な感想かな・・・
まあ、伝統行事にファイヤーダンスのような過激さを求めるほうが間違っているとは承知しているが、動き的には「はないちもんめ」に近いものがあるような・・・
ずんずんずんずんずん~~♪
松明の先っぽが折れてしまったが 滞りなく儀式も終了~。
プログラム的にはもうひとつ、メイン会場で最後の神楽が残されているんだが、やっぱりこの神事を見終わって会場を去る人が多かったな。
「まだ帰らないで神楽を楽しんでください~」というアナウンスがむなしく会場に響いていたが 我々もさっさと退却じゃ!
いやぁ、カメラマンが増えすぎて俗にまみれなきゃいいと思うんだが 古きよき時代の「祭り」の雰囲気を残した いいイベントだと思うぞ。都会や下手な観光地では 祭りもどんどん今風なアレンジを加えて変わっていくものだが こういう山間部の集落ゆえに保たれている、というのも事実だろうな。祭りの実行委員の方々のご苦労もあるんだろうが イベントとともにこの「秋祭り」の空気も後世に伝えていただければ、と思うわけだ・・・
TARO先生もなにげに気に入っていらっしゃるようなんで 来年ももしかしたらやってくるかも、じゃ。
ヒデ
返信削除どこか懐かしくて、とても楽しそうなお祭りですね。(^_^.)
「せんじがら」日本一週記にもでていたような気がします。~勘違いか?
なぜか鹿児島の「ガネ」も連想してしまいましたが。
私的には、牛タン串のビラが………肉好き(^・^)
タロー先生のオーラが、お祭りの松明とマッチしすぎですね\(^o^)/
ヒデさん>乙九日の祭典に限らず、郡部の神社を中心に行われる地域密着型のお祭りって 変にエンターティメントに振りすぎた祭りでは失ったものが残っている気がします。
返信削除せんじがらを知ったのは数年前で 実は数えるほどしか食った記憶がありませぬ(-゛-;)
TARO先生、松明の薄ら明かりで人ごみの中でも ひとり楽しそうなオーラを出していたんですぐにわかりました(´ー`)